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東日本大震災の復興支援活動「今、私たちに出来ること。」

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2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災の復興支援活動を行っております。

2012.03.20 23:22 放射能対策に関するベラルーシ大使との会見

駐日ベラルーシ共和国セルゲイ・ラフマノフ大使閣下を訪問し放射能の影響についてチェルノブイリの経験をもとに話を聞かせていただいた。

休日であったが、日本と被災地の方々に役立てればとご多忙の中、時間を取っていただいた。このような機会を設けていただけたのは、長年チェルノブイリの被災国であるベラルーシの子供たちのメンタルケアーを行うため、その子供たちをに日本へ招聘しお世話をされてきた、国際文化交流団曼珠沙華団長ママローザ様と野呂美加様の御縁によるものでした。

国際文化交流団との縁でベラルーシの子供たちと交流をされた経験があり、現在茨城県の原子力委員をされ、ニュークリアサロンという原子力の研究会を主宰しておられる石川多聞茨城県会議員、ママローザ様、野呂美加様、矢澤のぞみ様と共に被災経験と対策を聞かせていただいた。

まず、セルゲイ・ラフマノフ閣下は、大使館のホームページの記載にあるように放射能の研究をされ、ベラルーシ政府の放射能対策にかかわってこられた第一人者であります。

日本国のためにと大統領より全権大使として任命され、天皇陛下より日本国のためにご協力いただきたいとのお言葉を頂戴したと、まず述べられました。そして、被災経験をもとに、福島の被災者のためにすべての情報を開示す用意があると話されました。

ベラルーシ共和国は、ソ連邦時代、軍事目的のため原子力技術開発のための研究をしており、そのゆえ、放射能対策に関する豊富な知識はありました。チェルノブイリの事故当日は、たまたま、風向きがベラルーシ共和国方面であったことや、メーデーの日で、多くの人がこれに参加するため外出していたので、数多くの国民が被災しました。

ベラルーシの放射能汚染地図作製には、8年の歳月を要しました。早期に調査を行わなければ、放射能物質が沈殿するため正確な地図が作成できません。このことから、福島および被災地周辺では早期に行うべきです。

ベラルーシの領土の2パーセントが重い核種によって何百年、何千年と立ち入り禁止になるほど汚染され、110万人が被災しました。その汚染の割合は、ストロンチュームは国土全体の1割、セシュームは2割、ヨウ素は100%に飛散し、現在でもチェルノブイリから30キロ圏内は立ち入り禁止区域です。

ベラルーシ共和国が独立後、汚染対策や健康対策、法整備を進め、26年経過した今日では汚染対策に必要な設備を整えました。しかし経済的損失は大きく、その対策費用は国家予算の2割を占めました。現在では、放射能の食物基準ではヨーロッパより我が国のほうが低い数値です。検査方法や技術、農作物に関する対処法、健康被害に対する法設備、放射性物質が拡散しないための物流方法や法整備など、被災経験をもとに様々な分野で日本国に役立てていただきたいと述べられました。

以上のようなことから、日本政府とは現在、専門家の交流など条約の準備に入っているとも述べられました。これを受け、石川先生から茨城県は東海村の臨界事故を経験し、また原子力の研究施設も所有しており、是非産学協同の集まりにおいてご講演をお願いしたいと要望されました。また、IAEAのアジアブランチを茨城に誘致し、被災経験を基に貴国と共同して世界に発信したいとも話されました。

野呂様は、福島の被災地域に居住していた母親から健康被害の相談が数多くあり、対応に苦慮しているという状況です。子供が鼻血を出しているので放射能の影響がないのかを検査をしてほしいと要望しても拒絶され、ホールボディカウンターで検査をしても数値は答えてもらえず、ただ健康に影響はないと答えられるだけで、何が基準でそのようなそのような回答がされたのか明確でない今は、母親たちは不安を募らせています。

仮に、甲状腺に何らかの異常が出ていても2年半の間は追加検査をしなくてもよいと医者から言われているそうですが、ベラルーシでは子供に対する対応はどのようになされているのでしょうかと大使に質問しました。

大使は、ベラルーシ共和国では原因がわかるまで何度でも検査を行っています、またその被災した人たちのメンタルケアーも非常に大事にしていると答えられました。一番怖いのはヨウ素の被災であり、甲状腺がんの発生率は通常に比べ、大人でも30倍です。(注補足:子供は100万人に一人だったのが1万人に一人の発症率となったといわれています)

被災した子供たちには保養が必要であり、放射能の影響がない地域での生活が最も重要であり、汚染されていない食事、ビタミンやミネラル分が多いバランスのとれた食事などの生活習慣により、甲状腺の症状が改善されることがあるとも答えられました。

また野呂様は、20年間チェルノブイリの子供たちの保養活動をした経験から、現在日本全国のお母さんたちと勉強会を開いており、必要なのは被災した子供たちの母親のメンタルケアで、不安を抱く母親の心が子供たちに大きく影響していると話されました。

以上、1時間半にもわたり忌憚なく熱心にお話をいただいたことに、大使に敬意を表します。

最後に、今、日本政府や国民はともに、被災経験者から率直に学び、福島原発の被災者に対する法整備や対策を早急に整えると同時に、恐れず正確な情報の公開やそれを受け入れることが必要なのではないでしょうか。かつて日本が経験してきた環境汚染被害のように、後世に長く国賠問題で訴訟を続けるような遺恨を残すべきではありません。また、民間でできることは日本国民が一丸となり、政府で補えないことは民間でその対策を進めることが重要なのではないでしょうか。今後、ベラルーシ大使にお願いし、不安を抱く母親や子供たちのためにも、時間が許されるならばご講演をお願いしたいと考えております。


1994年11月「人権の色と地の境、我が立つ前に差別なし」を基本理念とし、国際難民援護協会を設立致しました。人道支援を呼びかけ、国外における宗教紛争や政治紛争による犠牲者である難民救済活動、国内における天災、人災による被災地、被害者に対し義援活動を積極的に行って参りました。更に、2001年4月には特定非営利活動法人(NPO)の資格も取得致しました。この理念と実績は広く社会に浸透し、会員数は近年増加を辿り、支部・支所も日本全国に広がりつつあります。今後、従来にも増して、他難民救済活動との積極的交流、NPO組織としての拡充を図り更なる社会貢献活動を目指すします。

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